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vol.03冬場のヒートショック対策
お家の中の温度差をなくそう

2017.11.28

冬場に多いヒートショック。
特に入浴時の急な温度変化で身体に負担がかかり
重大な事故を起こす危険性があります。
部屋の温度差をなくし断熱性を高めて、これからの厳しい寒さに備えましょう。

みなさんは「ヒートショック」という言葉を聞いたことがありますか?
急激な温度変化により体に及ぼす影響のことです。特に、冬場の寒い時期の入浴時に多く発生しています。
シャワーで済ますことの多い他国と異なり、お湯に浸かって身体を温める入浴は、日本の重要な生活習慣のひとつです。一方で、入浴する際の環境により重大な事故に繋がっているのも事実です。
消費者庁のデータを見ても、家庭内の浴槽での溺死者数は10年間で約7割増加し、H26年には4866人となっています。そのうち高齢者(65歳以上)が約9割を占めており、特に高齢者に多く、その他にも高血圧・糖尿病・動脈硬化などの生活習慣病を抱えている方、肥満体系の方も注意が必要です。

原因は温度差による
血圧の急激な変化

暖房の効いた暖かい部屋から寒い脱衣室で服を脱いで裸になり、冷え切った浴室へ入ると血管が温度差にびっくりして縮み、血圧が急激に上がります。
その状態で熱いお湯に浸かるとさらに血圧が上昇。しかし、だんだんと体が温まると血管が広がりだし、今度は血圧が下がります。そして最後に温まった体で再び寒い脱衣室へ出ることで、血圧が再上昇。
このような血圧の急激な変化が心臓に負担をかけてヒートショックを招きます。
各部屋間の温度差が激しい冬場に起こることが多いのはこのためです。

各部屋間の温度差をなくそう

健康リスクが現れる部屋の温度差は15℃と言われています。
各部屋間の温度差を可能な限りなくし、家の中で体に負担をかけない環境づくりをすることが大切です。

入浴前に脱衣室を温めよう

脱衣時や着衣時に体が冷えないように、脱衣室を温めておく必要があります。
ヒーター等の暖房器具を使用して室内を暖めておくと居室からの温度差がだいぶ軽減されます。(※火事や火傷にはご注意ください)
また、脱衣室暖房機というものもあります。壁付けですので場所も取らず便利ですよ。
アユムホームで施工を手掛けたI邸では洗面脱衣室に暖房機を設置しました。
ご年配のご夫婦ということもあり、ヒートショック対策としてご提案させていただきました。
冬場の入浴も安心と嬉しいお声をいただいております。

入浴前に浴室を温めておく

浴槽のフタを閉めずに開けておくと、浴室内が温まり効果的です。
温かい蒸気を浴室内に立たせることがポイントですので、お湯を十分にかき混ぜるとより暖かくなります。また、浴室暖房機を取り入れるのも効果的です。
アユムホームで施工を手掛けたお家でも、浴室に換気暖房乾燥機を取り入れるお客様が多くいらっしゃいます。
真冬の寒い時期に浴室内を暖めるだけでなく、室内干しにも利用でき便利です。

O邸 浴室暖房

お風呂に入る時に注意すること

脱衣室・浴室内の温度を高めることも大切ですが、入浴するときに少し気を遣うことで、冬場の入浴の危険がぐっと低くなりますのでぜひ試してみてください。

まずは身体を温める

湯船に入る前にかけ湯を忘れずに。
心臓から遠い手足などの末端からかけ湯をし、少しずつ身体を温めましょう。
そして、湯船に入る時はゆっくりと入り、温度差で身体に負担をかけないように気をつけてください。

湯温は41℃以下が適温

熱いお湯に入るのが好きという方もいらっしゃると思いますが、身体にとっては危険です。心臓に負担のかからない温度設定にしましょう。
また、お湯に浸かる時間は10分程度を目安に。のぼせてぼうっとするなどの意識障害がおこると熱中症の危険も出てきてしまいます。心臓への負荷はさまざまな病気へと繋がりますので、長時間浸からないよう気をつけることが大切です。

浴槽から急に立ち上がらない

お湯の中に浸かっている時、身体に水圧がかかっています。その状態から急に立ち上がると身体にかかっていた水圧がなくなり、圧迫されていた血管が一気にひろがり、貧血状態になって、一過性の意識障害を起こす可能性があります。倒れて溺れたり、頭を強く打ってしまう危険もありますので、手すりや浴槽のへりを使ってゆっくりと立ち上がるようにしましょう。
入浴後は水分不足による血流の悪化によって、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす場合があります。コップ一杯程度のお水をきちんと飲んで水分不足を解消しましょう。

アルコール摂取直後・
食後すぐの入浴を控える

飲酒時や食後1時間以内は血圧が下がりやすくなります。
また、高齢者の方は特に食後、血圧が下がりすぎる方もいらっしゃいます。
安全に入浴するためにも少し休んでから入浴するよう心がけてください。

O邸 浴槽

お家の断熱性能を高めよう

この先何十年と住まわれるお家。
窓・断熱材・換気システムの性能を高めると、お部屋間での温度変化が少ない住まいとなります。東京都健康長寿医療センター研究所によれば、2011年の一年間で入浴中の心肺停止件数を都道府県別にみると、温暖な沖縄県と寒冷地は件数が少ないことがわかりました。
寒冷地では、寒い季節に対応した寒さに負けない家づくりをしているからです。

窓のリフォームで断熱性を高める

今ある窓に内窓をプラス。
家の中で熱の出入りがもっとも大きいのが「窓」。
アルミの1000倍熱を伝えにくい樹脂製サッシと二重サッシにすることでうまれる空気層で、断熱性能を高めることができます。
窓のリフォームでより温度変化の少ないお家づくりをしてみてはいかがでしょうか。

新築をご検討中なら
断熱性能を重視したお家づくりを

お家の構造部分はキッチンやお風呂のように入れ替えることがなかなか難しいところ。
お家を建てる初めの段階でより高性能の断熱材・窓・換気システムを取り入れれば、お家の中での寒暖差も少なくなって、いつまでも快適に安心した暮らしを送ることができます。
アユムホームは、ご家族が何十年も健康に過ごせるお家づくりを大切にしています。

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