断熱性能と窓（サッシ）の関わり

みなさんは家の中で、どこから熱が逃げ、どこから熱が入ってくるのかご存じでしょうか？
冬場、室内の暖められた空気が外に逃げる割合は、窓や玄関ドアといった開口部が全体の58％を占めています。
暖房器具によって快適温になった空気はどんどん外へと逃げてしまい部屋は温まりづらく、断熱力が低いサッシほど外気温の影響を受け、結露が発生していまいます。

一方夏場では、外の熱い空気が室内に入り込む割合は、開口部が73％も占めています。
いくら室内を冷やしても、断熱力を高めなければどんどん外へと逃げてしまうのです。

いくら高性能な設備を使っていても、窓の断熱力を高めなければ意味がなく、余計なエネルギーばかり使ってしまいます。
そこで、「先進的窓リノベ事業」は、既存住宅における熱損失が大きい窓の断熱力を高めることにより、効率よく快適な室温を維持し、省エネルギーでありながら健康に過ごせる住まい環境の実現を手助けしてくれます。

対象要件

補助対象期間内に既存住宅の住宅所有者等が、本事業の登録事業者である「窓リノベ事業者」と契約をし、窓（ガラス）を交換（断熱改修）するリフォーム工事が対象です。

補助対象

①住宅所有者が窓リノベ事業者と契約を結び、窓のリフォーム工事をすること
※こどもエコすまい支援事業のように世帯は問いません

②窓のリフォーム工事をする住宅の所有者等であること
・住宅を所有し、居住する個人またはその家族
・住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人
・貸借人
・共同住宅棟の管理組合・管理組合法人

対象となる住宅

既存住宅であること
　・建築から1年以上経過した住宅、または過去に人が居住した住宅
　※戸建て、共同住宅等の別を問いません

対象となる工事

①対象製品を用いた下記4種類のリフォーム工事
・ガラス交換：既存窓を利用しガラスの交換を行う
・内窓設置：既存窓の内側に新たな窓を設置する
・外窓交換（カバー工法）：既存窓を残して新たな窓で覆う
・外窓交換（はつり工法）：既存窓を取り除き新たな窓を設置する
※「対象製品」とは、メーカーが登録申請し、事務局が一定の性能を満たすことを確認した製品です。

②補助額が5万円以上である
※補助額は、工事の内容、住宅の建て方、対象製品とサイズにより異なります。

③以下に該当しない工事であること
・ドアの一部及び欄間に取り付けられたガラスを交換する
・店舗併用住宅等の住宅以外の部分の窓・ガラス工事
・住宅の所有者等が住宅設備を購入し、その取付けを住宅事業者に依頼する工事（材料施主支給や材工分離による工事）
・リース設備の設置工事
・中古品を用いた工事

対象となる期間

①工事請負契約日の期間
2022年11月8日（令和4年度補正予算閣議決定日）～遅くとも2023年12月31日まで
※締め切りは予算上限に応じて公表

②着工日の期間
窓リノベ事業者における登録申請日以降に着工し、2023年12月31日までに完成

グレード・補助額

改修後の窓の性能によって区分されています。
※こどもエコすまい支援事業と異なり、地域に関係なく下記の性能が必要です。

補助額の上限は、200万円/戸です。
※1申請あたりの合計補助額が50,000円未満の場合は申請できません。
※性能グレードごとに補助額が異なります。

戸建て住宅・低層集合住宅（3階以下）の場合

中高層集合住宅（4階以上）の場合

大：ガラス（1枚）の面積1.4㎡以上。サッシ（1箇所）の面積2.8㎡以上
中：ガラス（1枚）の面積0.8㎡以上 1.4㎡未満。サッシ（1箇所）の面積1.6㎡以上 2.8㎡未満
小：ガラス（1枚）の面積0.8㎡未満。サッシ（1箇所）の面積1.6㎡未満
※ガラス交換は箇所数ではなく、交換するガラスの枚数を乗じて算出します

気をつけるポイント

先進的窓リノベ事業の対象製品は、こどもエコすまい支援事業においても補助対象となり、こどもエコすまい支援事業の対象製品は、本事業でも一部補助対象です。製品の性能等に応じて、両事業を併用することも可能です。
ただし、両事業の補助対象である窓であっても、ひとつの窓が両事業でそれぞれ補助をうけることはできませんのでお気をつけください。

同一の窓・ガラスに対して、重複して国の他の補助制度から補助を受けることはできません。なお、地方公共団体の補助制度については、国費が充当されているものを除き、併用可能です。

最後に・・・

快適な住まい環境を整えるために、サスティナブルな社会づくりの一環として、この機会に窓の断熱力を高めてみませんか？
詳しくは公式サイトをご覧ください。
先進的窓リノベ事業【公式】 (env.go.jp)