COLUMN住活のお悩み解決コラム

vol.31床材、どう選ぶ?

2024.06.11

壁・天井と並んで空間のなかで大きな面積を占める「床材」。
歩いたり座ったり、肌に触れることも多く、心地よさにも大きく影響しますし、木材や色の選び方1つで部屋全体の印象が変わります。
今回は代表的な床材の種類と特徴をご紹介します。

床材の種類

一般的な住宅の居室に使われる床材は、フローリング、コルク、カーペット、クッションフロア、フロアタイル、室内用タイルなど、多種多様です。
用途に合わせてそれぞれ選んでいくのですが、その中でも多くの方が取り入れるのがフローリング。
フローリングの種類はいくつかに分類されますが、大きく分けて複層(複合)フローリングと単層フローリングがあります。

複層フローリング

まずは、複層フローリング。床仕上げ用板材のことです。
複層フローリングは「挽板」「突板」「シート」とあり、基材となる合板の上に薄く天然木や化粧シートを張り合わせて作られた床材です。

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単層フローリング

単層フローリングとは、複層フローリングのように合成しているものではなく、加工していない自然の状態の木材のことを指します。
これを無垢材といいます。
肌ざわりが良く、調湿性があり樹種により色や木目が異なり、樹種が同じでも色や木目にばらつきがあるので経年による色の変化を楽しむことも出来ます。
木の間にたくさん空気を含み、冷気を伝えにくいという特徴もあるので冬場でもひんやりとした冷たさを軽減することができます。
ただし、湿度の変化によって、膨張と収縮を繰り返すので、場合によっては反りや割れなど生じることもあります。
日頃のお手入れとしては乾拭きです。
樹種によっては年に一度、専用オイルなどを塗りこむ必要があります。

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木材の種類

木材の中でも原木が「針葉樹」と「広葉樹」で特徴があります。

図表

【スギ(杉)】

木目も鮮やかでスギの木の香りが強く、柔らかく温かいので踏み心地が良い。
スギ材からはフィトンチッドという物質による木の香りが強く香といわれており、リラックス効果がある。

【ヒノキ(檜)】

スギよりは硬さがあり、お風呂に使えるくらい耐水性にも優れている。
スギと同様に木の香りでリラックス効果がある。

【パイン(松)】

断熱性があり肌に温かみや足元も暖かく過ごせる。スギ同様素材が柔らかく肌触りもいい。
明るい色味で木目や節で木の自然の状態を目に見えて感じることができる。

【オーク(ナラ)】

ワインの樽などに用いられてきた材木で、耐水性や擦り傷などが付きにくいなど機能性に優れている。
硬さがあり傷などがつきにくい特徴。

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【アカシア】

硬く耐久性があり、腐りにくいといわれるので屋外の建材として使われる。
アカシアは1枚1枚床材の色が不均一なので色合いのコントラストが楽しめるのも特徴。

【ウォールナット】

ブラックウォルナットは「世界三大銘木」の一つとして知られているほどの高級材です。
暗めの落ち着いた色合いと木目が美しく、硬いがゆがみなどが生じにくい。
加工もしやすく衝撃にも強いので高級家具などにも利用される。

【チーク】

チークも世界三大銘木の一つです。
しっかり乾燥させたチーク材は、強度に優れ収縮も少ないため古くから高級木材として使われている。
天然の油分を多く含んでいる為、水気にも強く腐りにくい特徴もある。

【カバ・サクラ】

節が少なく控えめで落ち着いた木目なので上品な印象。
表面はなめらかで狂いが少ない木材で割れにくく加工がしやすい特徴。

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最後に

様々な種類がありますが、それぞれ違った良さがあり、メンテナンス性も様々です。
ペットとの生活、無垢材の足ざわり、水廻りにあったものなど、ご自身やご家族の好みやライフスタイルにあったものを選ぶことが大切です。